20・目が笑っていない

オリキャラのジルフェスさん。どうやら教え子のテストの出来が芳しくなかったもよう。

ジ　「なんだその誇らしげに掲げた紙切れは」
ミ　「ふふ〜ん、何に見えますかジルさん！」
ジ　「…俺の目が確かなら、机の引き出しの奥底に隠しこそすれ自分の教師に自慢げに突き出せるものではない点数の答案用紙に見えるんだが」
ミ　「ピンポーン、せ〜かいです!さすがジルさん、的確な描写力ですね」
ジ　「……で？」
ミ　「ええ〜っわからないんですかぁ？点数をよく見てくださいよ」
ジ　「…これは俺が震える手で書いた『８』点だな」
ミ　「ちっちっち。ちが〜いますよ、ほらいつもの『８』と違って歪んでて斜めってるじゃないですか」
ジ　「かなり精神力を削られたんだ」
ミ　「これってあれですよね、こないだ算数で習った…」
ジ　「何だ覚えてたのか!そうだこの問題はこの間教えた…」
ミ　「『むげん』ですよね！」
……………。
ジ　「……なに？」
ミ　「だからぁ、この前教えてくれたじゃないですか。『数量や程度に限度がないこと』って」
ジ　「まさか『∞』か？」
ミ　「そうそう！『アブさんのポケットから出るお菓子のことですね』って言ったら『そうだな』ってジルさんも言ってたじゃないですか」
ジ　「……それでお前はこの『∞』をどう解釈したんだ」
ミ　「そりゃあもちろん、『お前の独創的な答えには点数なんてつけられないぜ、しかたがない、最高評価の∞をやろう』ってことですよね！」
ジ　「………ミレイユ」
ミ　「はい？」
ジ　「今日から『無限』の意味をたっぷりその身に教えてやる。手始めに百ます計算ドリル一日百冊だ!」
ミ　「えぇえええっ！？そ、そんなの終わるわけないじゃないですか!せめて一週間ですよ!」
ジ　「安心しろ。睡眠をとらなければ何回日が昇って落ちようと体感日数は一日だ」
ミ　「そそそんなむちゃくちゃな！目が笑ってないですジルさん!!」
ジ　「当然だ、本気だからな」

そんな彼らの日常。
お題ではこの人たちを描いていこうと思います。制覇…できるといいな；
（ちなみに『アブさん』とはお医者さんの『ライルド・アブソルト』さんのことです。）